大学の後輩が札幌旅行すると聞いたので、旅行がてらJaSSTいくか!ということで行ってきました。
貴重な基調講演を聞けず…
今日は朝の飛行機でいく予定だったのですが
飛行機が遅延して基調講演に間に合わず…
楽しみにしていたのでざんねんでした。
ポスターセッション
ポスターセッションでは町田さんにテスト技術者の話を聞きました。
最近自分が勉強しているテストアナリストの試験は来年2月に実施予定だそうです!
(自分は業務経験が短くて受けられないのですが)
まずはテストマネージャの試験に向けて勉強していこうと思います。
「JSTQB Advanced Level合格への道」
JaSST'15 Hokkaido実行委員会の上田さんのセッションでした。
軽妙な語り口ながらも、さすが高難易度試験にもかかわらず一発合格されただけあり
非常に有意義なセッションでした。
まず上田さんの提唱する(UEZAP??)勉強法の説明です。
1、シラバスを読む
2、感想、疑問点などをPCに書き出す
3、社内SNSに投稿
上田さんは、読んで分かったつもりになるのを防ぎ、また実務とシラバスを結びつけて学習を進めたいということでこの方法をとったそうです。
自分もテストアナリストのシラバスのまとめを作成するのは大変勉強になったので、この方法には大賛成だと思いました。 自分の理解をまとめてアウトプットすることは、周りからのプレッシャーも同時に得られて非常に良いです。
模擬問題
模擬問題を提供するスクエアリング・サービスというものがあるそうです。
また、JSTQBにてサンプル問題も提供されています。
ただ、問題を解くための勉強にはしたくないと上田さんは言われていました。自分も同感です。あくまで合格が目的ではなく、実務に生かすのが目的なので。
注意して学習すべき点
上田さんが学習していてつまづいた点、注意すべき点を教えていただきました。
1、テストレベル、テストタイプ、テストフェーズといった用語の理解
これらの似たような用語はしっかりと覚えていないと試験でつまづきます。しっかり整理してまとめようと思いました。
2、リスクマネジメント
上田さんは、リスクマネジメントがテストマネージャ試験において最も重要だと思うと言われていました。
限られた時間でどうテストを削るか考えるのがテストマネジメントであり、無限にテスト可能であるならテストマネジメントは不要となります。
そこで、どう削るかという点でもリスクマネジメントは重要です。
これは、プロダクトリスクとプロジェクトリスク、両方しっかりと学習すべきと言われていました。
事例発表1
ソフトウェア品質特性を用いた探索的テスト
~探索的テストによる品質分析~
機能単体、組み合わせのテストの前に品質の見極めとして探索的テストを実施したというお話でした。
個人的には、探索的テストの目的は品質の見極めではなくて
早期に欠陥を摘出するとか、少ない工数でより多くの欠陥を摘出するとかなので
テスト目的とややずれている印象を受けました。
品質の見極めであれば、日立で行っている探針テストとかサンプリングテストとかをやればいいのではと思います。探索的テストでは偏りが出てしまって正しく品質の分析を行えないのではという気がします。
とかいう自分も、探索的テストの目的を何に置けばいいかというのはイマイチ理解できていないところだったりします。
事例発表2
画面系ペアテスト(pair testing)の事例報告
~多様な視点を入れて探索的テストを実施しよう~
ペアテスティングの事例でした。アジャイルの文化が根付いているところは、ペアプログラミングの延長として取り組みやすいのではと思います。また、探索的テストのテストログはキャプチャツールなどで取得できるようになるとさらに良さそうです。
ライトニングトークス
自分はライトニングトークスを聞くのは初めてだったのですが、非常に面白いですね。
たった5分とはいえ、内容やプレゼンのスタイルなど多種多様です。それで発表者がくるくる変わるので、飽きずに聞くことができます。
5分間で人を引き込むプレゼンができる方はさすがだなあと思いました。きっとこれまでの知識や経験の積み重ねの結果なのだと思います。
テスト管理ツールの話、「テストする人の話。-テスターなの?テストエンジニアなの?- - テストする人。」(当日はおにぎり試食人に例えられていました)、正しい日本語の書き方など様々な発表がありました。
正しい日本語の書き方は自分も勉強しようと思います。(計画を行う→計画する、作成することができる→作成できる、といった例が紹介されていました)
追伸:リナさんのスライドがスライドシェアにアップされていました。色使いが素敵です。
ビブリオバトル
これも私は初めて聞いたのですが、非常に面白い取り組みでした。
やり方は以下のとおりです。
(JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'15 Hokkaido タイムテーブル より引用)
【ビブリオバトルの流れ】
1. 発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まります。
2. 順番に一人5分間で本を紹介します。
3. それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行います。
4. 全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを『チャンプ本』とします。
プレゼンされた本はどれも魅力的な本で迷ったのですが、自分は「ゲーミフィケーション」の本に投票しました。仕事にゲーミフィケーションを取り入れるというのはとても楽しそうで、自分もやってみようと思えました。
JaSST Hokkaidoセッション
「ユーザビリティとユーザーエクスペリエンス、いかに向き合っていくか」
ユーザビリティとユーザエクスペリエンスについての発表でした。
個人的にはUXってよくわからないけど、UIと似たようなものだろうと思っていたのですが、どうも違うようだと理解が深まりました。
UX・・・UIの上位概念。魅力的なUIがあって、はじめて魅力的なUXを作ることができる
そしてその評価方法ですが、UIについてはUIのモデルをもとに数値指標に落とし込み、できるだけ客観的指標(タスク達成率、タスク達成時間、アンケート評価など)を用いて評価すると良いとのことでした。
自分はこれを実践できていないので参考になりました。
また、UXの評価方法についても紹介いただきました。(自分はまだそのステップにはいたっていませんが…)
クロージング
実行委員長の上田さんによるクロージングです。
北海道にかける熱い思いを感じました。
企画内容も運営も、かなり力が入っていましたが
やはり原動力となるのは確固たる思いなのだと認識しました。
地方の勉強会なのだから、先頭に立つのは地方の人であるべき。その通りです。
自分も頑張ろうと思いました。
ぐるぐるマインドマップ(情報交換会)
マインドマップをぐるぐる回して描いていくというスタイルの情報交換会でした。
非常にこれも有意義でした。
自分が描いたのは「探索的テストに必要な知識、経験が足りない気がする。どうしたら探索的テストができるようになるのか?」です。
高橋寿一さんには「広い知識が必要。なのでガンバレ」と描いていただきました。
結局、探索的テストってなによ?
探索的テストはFFでいうとアルテマだと思います。
ドラクエでは…あまり詳しくないのですが、グランドクロスとかでしょうか。
要するに上級魔法の中でも究極レベルの魔法ということです。
テスト設計技法などを完全に使いこなせるレベルでないと、探索的テストの真価を発揮することはできません。
なので自分にはまだ早いかなという印象です。地道にレベル上げしていこうと思います。
以上、非常に濃いイベントでした。運営の方々にはいつも頭が下がります。本当にありがとうございました。