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「いかにして問題をとくか」を流し読みした感想

いかにして問題をとくか

タイトルに「問題」と書いていることからわかるように、問題解決の本です。結構有名な本らしく、私は存在は知っていたのですがまだ読んでいませんでした。

 

何かの折にオススメされたのをきっかけに読んだのですが…

まあ難しいです。

精読していたら、2〜3時間くらい頑張って50ページしか読めませんでした…

とはいえ積読していても仕方ないしなぁということで、ざっとではありますが流し読みしました。いつか、もう少し理解力がついてから読み直したいと思います。

でも、すごく良い本だと思いました。

切り口は中学〜高校一年くらいの数学なんですが、数学の勉強になるのはもちろん、まさに「問題をとくとはどういうことか、どうやってとくのか」に着目して書いている本なので社会人にとっても勉強になると思います。

抽象化された書き方なので、具体的にどうやっていこうとかは個々の状況、それこそ問題に合わせて考えるしかないのですが、基本的な考え方としては勉強になると思いました。

問題解決の4ステップ

書籍の中で、問題解決には以下の4ステップがあるとしていました。

  1. 問題を理解すること
  2. 計画をたてること
  3. 計画を実行すること
  4. ふり返ってみること

それぞれ簡単に内容を要約してみます。

1. 問題を理解すること

問題を理解するには、とにかく「未知のものが何なのか」を知るところからスタートします。それから、与えられているデータ、条件を一つずつ見ていきます。図をかいたり記号を導入したりして、まずはそもそも「問題が理解できる」というところをめざします。

2. 計画を立てること

問題が何か理解した後は、それを解くための計画を立てます。ボリューム的にはここが一番の力の入れどころのようです。

とにかく、「なんとかして既存の解いたことのある問題から解決策を探せ」とまずは言われます。そのままでは使えなそうでも、数学でいう補助線のように何か補助的な要素を付け足せば使えることもあります。

次に、問題を言い換えたり、分解して結合し直したりして解きやすい形に変えていきます。ここがいわゆる数学的な頭の使い方のように思いました。

また文中で繰り返し「データ、条件は全て使ったか?他にはないか?」と問われることからも、問題解決においては解決に必要なデータや条件の見落としがあることが多いのかなと思いました。身につまされる思いです。

3. 計画を実行すること

計画を実行する段階では、着実にやりましょうねというくらいで、そこまで重要視はされていなかった印象です。やはり計画までが肝心ということのようです。

4. ふり返ってみること

「振り返りが重要」とは色々なところでよく聞きますが、ここでも例に漏れず大事だと言われています。確かに数学の勉強でも一度解けてしまうと満足してしまうことが多いですが、それは書籍の中では「意義深い部分をにがしてしまう」とされています。

結果の検証をしたり別の手段を検討したり、応用できるものがないか考えたりすることで、しっかり糧にして使えるものにしましょう、ということのようです。

結論:おすすめです。

数学を勉強している方、社会人の方いずれにもおすすめです。仕事で問題にぶち当たった時にも、この考え方を使ってみようかなと思いました。(そんなに目新しい内容でもないですが、普遍的に価値のある方法だと思います)

ただ、非常に読み進めるのが辛い(理解はできるけど、読みづらい)ので、そこだけ覚悟が必要です。(数学の素養があると少し理解が早いかもしれません)

 

2017.4.30 引用の範囲が広すぎると思ったので、引用箇所を削除しました。

参考文献(引用元)

「いかにして問題をとくか」柿内賢信訳 G.ポリア著, 丸善出版株式会社