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ゆるっとお茶会ワークショップと体験会に参加してきました

ゆるっとお茶会ワークショップと体験会に参加してきました

今日はcaori_tさん主催のこちらのイベントに参加してきました。
午前・午後の二部構成で、午前が「ゆるっとファシリテーター体験会」午後が「ゆるっとお茶会ワークショップ」でした。詳しくは上のサイトに書いてあるので読んでみてください。

午前:ゆるっとファシリテーター体験会(2時間くらい)

午前のテーマは「プロジェクトにおける振り返り」でした。私は見学者という立ち位置で参加しました。テーマ提供者の方が、ゆるっとファシリテートされるさまを身近に見ることができました。
見学のルール
  • 手は出さない
  • 質問はOK(前提の共有、意味を聞くなど)
詳細は個人の情報も含まれるので書けませんが、流れは以下のような感じでした。
(あくまで僕の見ていた感覚です)
  1. 今日のゴールの共有
  2. 前提条件の共有
  3. KPT(Keep, Problem, Try)のフレームワークの"Keep"について、付箋に書き張り出す
  4. ファシリテーターによる問いかけをもとに、付箋に書いた内容を見直す。付箋に説明を加えたり、新しく付箋を追加したり、付箋どうしをグルーピングしたり。
  5. KPT(Keep, Problem, Try)のフレームワークの "Problem"と"Try"についても同様に3〜4の手順でワークを進める
  6. 挙げられたKeep, Problemに対してTryが紐づけられる
  7. ゴールの達成を確認する
さて、私がこの会に参加したのは「ファシリテーションを体感するため」です。ファシリテーションの肝は「問いかけ」だと私は考えていて、会の中で出てきた問いかけをいくつかメモしていました。以下にその一部を公開します。
前提条件の共有、Keepの書き出しで出た問いかけ
  • ゴールは?どんなことができたらうれしい?
  • プロジェクトにおける立ち位置は?どんな立ち位置だった?
  • プロジェクトで振り返りをしたタイミングはいつ?
  • プロジェクトへの参画タイミングはいつ?
  • 振り返りは何人くらいでやったの?
  • (ステークホルダーの関係図を見て)ここのつながりはない?
Problemの書き出しで出てきた問いかけ
  • Probremで一番いやだったのはどれ?
  • (付箋を指差して)具体的にはどういうこと?
  • (付箋を指差して)どうしてこう思ったの?
Tryの書き出し〜Keep, Problemとの紐付けで出てきた問いかけ
  • このTryはどのプロブレムにひもづくもの?
  • これをすると何がうれしい?
  • Tryが乗っていないProblemはどれ?
  • Keepするためにやらないといけないことはある?

 

問いかけの内容もそうですが、問いかけの仕方も勉強になりました。しっかり目を見て話を聞き、頷き、傾聴していました。こういった真摯な姿勢で向き合ってもらえると、ファシリテートされる側も疑念を持たずに自分の考えを深めるのに専念できると感じました。 また、このファシリテーションのスキルは何もテーマを限定したものではなく色々な範囲に応用できるものだとも思いました。非常に良い勉強をさせていただきました。

午後:ゆるっとお茶会ワークショップ

ゆるっとお茶会ワークショップは、最初の1時間はWACATE2016冬のセッション「問題を捉えよう」の再演でした。後の1時間で、お茶とお菓子をつまみながらそのテーマをもとにざっくばらんに話し合いました。WACATE冬のセッションについてはこちら。

WACATE2016 冬 プログラム内容 - WACATE (ソフトウェアテストワークショップ)

ワーク内容はいたってシンプルです。(あくまで僕の理解なので間違ってるかもしれません)
  1. 問題、困っていることを付箋に書き出す
  2. 付箋をペアの人に見せ、伝わらない部分や補足した方がいい部分、問題として掘り下げられそうな部分を探して突っ込んでもらう
  3. 付箋を書き直し、もう一度見てもらう
これは何回かやったことのあるワークだったのですが、かといって簡単なワークかというとそうではありません。
自分の問題って、当たり前ですが自分の問題なので背景も前提もわかっています。それが、全然知らない人に説明しようとすると「これってウチだけの話だったのか」ということがわかり補足の説明が必要と気付けたり、聞いてもらいながら「それが困っていることなの?」と掘り下げてもらうことで「本当に困ってるのはこれじゃないかも」といったことに気付けます。僕は3回くらいこのワークをやったことがありますが、最初から完璧に説明可能な付箋を書けたことは一度もありません。それくらい、自分や自分の周りの独自の前提・背景に縛られてしまうことも多いし、「困りごとはこれだ」と決めてかかっていたり勘違いしてしまっていることは多いと思っています。
今回も、このワークを通して少し問題を掘り下げることができました。お茶会の中で改善策についても他の人の意見を聞くことができましたが、もしずっと悩むようなら「ゆるっとファシリテーター体験会」にテーマとして持っていってファシリテートしてもらおうかなと思っています。
 
改めて、ファシリテーションの奥深さを実感できたイベントでした。主催者のcaori_tさん、どうもありがとうございました。